「まちに泊まろう。」1173bnb

 

今回は僕が運営しているサイト、1173bnb(いいなみびーえぬびー)の話をさせてください。

 

1173bnb.com

 

1173bnbは、僕の住んでいるまち"徳島県海陽町"の旅館と飲食店を紹介している、旅の案内サイトです。
このサイトを立ち上げるにあたって、2つ考えたことがありました。

 

「まちづくり」という柱

海陽町徳島県の一番南。高知県との境にある、太平洋に面した町です。昔から「いい波が立つ」と言われている地域。大阪、兵庫など近畿を中心に多くのサーファーが訪れています。生見 (いくみ)、海部(かいふ)と言ったら、聞いたことのある方もいるのではないでしょうか?

 

このまちをどうするか?
まちづくりの課題として、「地域が海という資源を活かしきれていない」という問題が浮かび上がってきました。サーファーが毎年多く訪れている割に、地域の宿に宿泊する人は少なく、地元の食材を食べていく人も多くない。まちにお金の落ちない構造、交流人口が素通りする観光業になってしまっていたのです。僕は、これは消費者側の問題ではなくて、地域側の問題だと考えています。
例えば、今の時代になってもWi-Fiの繋がっていない宿があります。建物が古くなってきて宿泊者数も減ってきているのに、今までと料金を変えずに続ける宿。内容は良いのに情報発信ができない宿... 宿泊のことだけ書きましたが、どこか経営者の工夫が足りなかったり、ともすれば疲れが見えているような宿、飲食店が多い実感があります。これでは、このまちでお金を使っていこう、という気持ちにならない心情も、なんとなく分かってしまう。

 

ひとつめの柱、それは、このサイトを通して地域コンテンツを提供している経営者たちを横で繋げ、視野を広げてもらうこと。それは他のお店の価格設定のことだったり、サービスの内容だったり、お客さんからの口コミだったりします。
田舎のまちって、横の情報が入ってこない、ある意味閉鎖的なコミュニティです。このサイトを通して情報が横に広がって、今の時代に即したサービスをエリアに増やしていくことができたらいい。そう考えたわけです。

 

「稼ぎ」という柱

このサイトがどんなに良いものでも、稼ぎを生まない限りは続けていくことができません。補助金を取ったり、誰かに寄付を頼んだりすれば別ですが、はじめからそういう他人頼みのプロジェクトにはしたくありませんでした。お金をきちんと稼ぐという経験、人に「お金ください」と言う交渉もしたかった。だからこのサイトは、自ら稼ぎを生み出していくサイトにしました。
このサイトの運営資金は10万円です。このお金がなくなってしまったらおしまい、サイトは畳まざるを得ません。サイトを運営するにはサーバーレンタル代、ドメイン取得代、問い合わせの電話回線代、会計ソフトの利用料など、諸々費用がかかってきます。(PCを使うのに電気代なども当然かかります)この金額と、サイトが生み出してくれる稼ぎの差異がポイントになります。

 

 

ふたつの想いを込めて、"1173bnb"はH28年5月にローンチしました。その後、どうなっていったのか。もちろん道なかばなので、この先どうなっていくのか。このシリーズはサイト運営を通して考えたことを書いていきたいと思います。

読んでいただいてありがとうございます。